はてなダイアリーが選ぶ名盤百選

うわーこんなしょぼいところにすごい企画が回ってきたぁ!いいんですか僕が参加しても、てな感じでアタフタしながら手元にある音源の中から選んでみました。激悩んだ。

1.Sentimental Man
2.Face of the Earth
3.Superpowers
4.Pay for the Piano
5.Come Home
6.Secret Curse
7.Automatic
8.Following Through
9.Time Bomb
10.Other Side
11.Ellen and Ben

例えるなら早朝の秋空か。ひんやりとした空気のもと見上げた空は突き抜けるように青い。そう、まさにCDのジャケットと中身の音がぴったり符号したアルバム。クールで清涼感のある雰囲気の中鳴らされる音は淡々としていて熱さを感じるわけではない。だけでもとてもエモーショナル。滲み出てくるというか醸し出されるというか。タナソーこと田中宗一郎がこのアルバムを評して「平熱のエモーション」と言ったようですがこれまた物凄く的を得た発言だと思います。 音数の抑えた乾いた音のギター。独特なラインをなぞり耳に残るベース。ドラムは黙々とすごいフレーズを叩きだし、キーボードは効果的に鳴り響く。そして敢えて感情を抑えたかのように淡々と歌うボーカル。それぞれが落ち着いた感じを与えるのに決して地味にはならずむしろ全てのパートが印象的。 このアルバムを簡単に言うなら「どポップなインテリロック」でしょうかね。変拍子多用だしドラムの演奏能力とか超ハイレベル(10曲目は必聴)だし。こういう演奏力に自信のあるバンドってともすれば難解な代物を作ったりしがちですが、このアルバムはおかしいくらいにポップですんなり耳に入ってくる。ただ、直球のポップソングではなくてやっぱりそこは知性の漂うひねくれた曲構成だったりするんですけど。 彼等はワシントンD.C.出身の四人組で、残念ながら解散してしまいました。この作品はオリジナルアルバムとしては最後に出したモノです(2001年発売)。あまりこのバンドについて詳しくはないのですが、くるりが尊敬しているバンドで一緒にツアーをしたり岸田氏選曲のベスト盤を出しているそうです。ジャンルは一応エモだとか何とか言われたりしてるみたいですけど、そんなジャンル分けに括られる音楽じゃない気がします。それを如実に表してるのは日本盤に入っているボーナストラックの2曲(上のトラックリストには記していないんですけど)。お遊び感がありありと伝わってくるボートラなんですけど一曲はラップらしきことをしていてもう一曲はテクノ。なんて懐が広いんだと初めて聴いた時に驚いた記憶があります。多分様々なジャンルの音楽をしっかり消化した上で自分達の音と折衷させる能力に長けているんでしょう。その能力が遺憾なく発揮されたこの作品は、聴きやすく、聴き応えがあり、その上完成度が高く飽きない。素晴らしいの一言です。

長々と書きましたが、とりあえず最高ってことで。 それでは次に回します。直接的にあまりコンタクト取り合ってませんがいつも日記を拝見させてもらっているアキウさん(id:akiu)にお願いしたいと思います。バトンタッチ。