ベストに届かなかった者どもPt.1

巷では年末ということでベスト・アルバムだとかの発表が出て来てますね。
せっかくなんで僕も去年に引き続きやろうと思うんですが。

総評すると、今年に発売されたアルバムで僕が聴いたものの中では傑作と感じるものがほとんどなかったような気がします。佳作とか良作ばかりだったような。ベスト・アルバムとして考えると、ほとんどのアルバムに対して「確かにすごく良いんだけどこれをベストと評してよいのかな?」という思いがよぎってしまうんですよ。だからぶっちゃけ今、完全にベストを選定しきれていません。

なので、今年は"惜しいアルバム"から何枚か紹介していこうかな、と。ちなみに順位付けとかは行うつもりないです今のとこ。全て同率で、良いんだけどベストじゃないですからぁ!!残念!!(使っちゃった)という感じ。

  • ① The Music / Welcome To The North

Welcome To The North
もおおおこれは今年もっとも楽しみにしていたアルバムで、しかもしっかり成長してきた跡がありありと見える充実作だっただけにベストに選びたかったんですがどうしてもベストとは呼べなかった代物です。1stの得体のしれない巨大なグルーヴ感。それが今作では減退している気がして。やっぱり落ち着いてしまった感があるんですよね。まぁ、ミドル・テンポなナンバーが多いということもそう感じてしまう要因の一つかもしれません。あと、プロデューサーにブレンダン・オブライエンを起用したのは吉と出たのかどうかというところでは個人的には少し首をひねっちゃいます。音質の向上とかは文句なしに感じるんですが、どうも音の作り方がアメリカのラウドなり、モダン・ロックなりに近いんです。ギターの音でかいし。また、一つ一つの楽器の音がすっきりして聴こえてくる感じ。何かね、1stって一つ一つの楽器の音がすっきりとしてなくて絡み合ってカオティックな雰囲気を作り出してて、それが巨大なグルーヴ感に繋がってくるように思えたんですよ。そこらへんが残念なのと、1stはもっと勢いがあったし粗削りな感じが余計に無限の可能性を秘めているように感じさせてくれて個性に溢れていたんで、今作もそれを期待していたんで、ありがちなモダン・ロックのフォーマット(それってどんなんやねん!と突っ込まれるとうまく説明できませんが。。。)にはまってほしくなかったですが若干そちらの方に歩み寄ってしまったように思えます。
とかいいつつね、一度聴くと、良いなぁやっぱすげえかっこいいなぁとか思っちゃう高クオリティ作品。惜しい!!僕の前作への憧憬だけでベストを逃したある意味可哀想なアルバムかと。