ベスト・アルバム

やっとここまで来た。ベストを三枚選出します。

  • 1位 Thebrotherkite / S.T.


音楽を聴いて、うおおかっこいい!とか言った興奮ではなく、ただ心の奥底から笑みがこぼれたのはホント久々じゃないかなぁ。その音楽というのが、Thebrotherkiteのこの作品。どんな人たちがメンバーで、今までどんな活動してきたか、なんて細かいことは全然知りません。ただ、知り合いが絶賛してたんで気になって(こういう名盤にめぐり合うときって何かしら勘が働くものです)購入してみたんですが、これがもう大当たり。一言で言えばシューゲイザー。淡く儚く切なくて、そして煌きに満ちたメロディ!!ドリーミィィィィィィィ!!!!全ての音が心の琴線を触れる奇跡的な作品。シューゲイザーですけど、パワー・ポップ、、エモ、というか全てのポップ・ミュージックファンにもアピールできるんじゃないかと。ウットリと、ひたすら曲に酔いしれてしまう45分の白昼夢。疾走感のある曲もたくさんっていうのがまた素晴らしいですね。皆さんも目を瞑ってこのアルバムの曲から放たれる眩い光に身を任せてみてください。

  • 2位 Madvillain / Madvillainy

MADVILLAINY
まさかベストでヒップホップのアルバムを選ぶとは僕自身想像していませんでした。MadlibとMFドュームのコラボレーション作品。このマッドリブというお方。僕もつい最近まで名前すら知りませんでしたが。この人の作り出す音はホント素晴らしい。「Accordian」で聴くことのできるアコーディオンの流麗な響きにまず心を奪われますし、その後次々と繰り出されるジャジーでメローで洗練された楽曲群。ひったすら耳に残る。ドュームのMCも淡々としかし力強くリリックを紡ぎ出し、それが胸に響いてきます。一曲一曲が2〜3分と短くほんとに最初から最後まで聴き通せますし、ヒップホップ初心者にこそ聴いて欲しい大傑作。やあこれは多分BGMとかにも最適だと思いますし、これ聴いてると癒されるというか落ち着く気がするんでThe Avalanchesの1st(←僕のオール・タイム・ベスト作品)みたいに今後もどんどん聴いていく作品になると思います。ちなみにCDに付いてくる「All Caps」のPVはアメコミ調でそれもかなりイケてます。

Lost Riots
まずはコチラ参照(→10月19日付けレビュ)。このアルバムは嵌ったなぁホント。僕は基本的にクラシカルなストリングスの音色に弱いんですよ。だからバイオリンとか使われるともう反則なわけですよ。しかも一曲一曲が荘厳にて華麗、耽美的であるときた。上のThebrotherkiteが周り全てを暖かい光に包まれる感じとしたら、このH.O.T.Sは暗闇の中を指す一筋の光の美しさ・力強さを音にした感じでしょうか。おそらくこの手の多分に叙情的で様式美的な音ってのは一時期どっぷり嵌って、数年後には飽きて聴かなくなってる可能性高し、なのですがやっぱこの哀愁に満ちたダークな音世界は素晴らしい。飽きるほど聴いてしまうという吸引力・中毒性を秘めた作品ということで堂々の第三位。