華氏911

華氏911を観ました。
この映画が公開されて、しかも大統領選の前にDVD化までされたのにも関わらずブッシュが再選したという事実にやはり寂しさを感じるというか。
どういう思いでブッシュを再選にしたんだろうなぁ。ケリーに問題があったのか?それとも実はブッシュには映画での醜態を覆すような頭脳やカリスマ性を持っていたのか?
僕にはアメリカの現場というものが見えない、端からちょろっとその国の一部分を見て判断するしかできないからわからないんですが。政治もてんで無関心だったし。
僕は影響受けやすいからこんな映画観ちゃったらブッシュなんて信じられなくなるねー。

何かちょっとそれは恣意的すぎないか、と思うようなところもありますが大部分が真実の映像を映し出していて、その真実の部分が心をゆり動かしつづけます。

ブッシュ死ねよ!とか思うよりも、イラクで人が死んでいくのを見ながら石油ビジネスのチャンスを掴んで談笑している企業家どもの笑顔に、「これ聴きながらだとノレるんだよね、『行け!』て感じになる」とヘルメットの中で音楽を聴きながら人を殺すことについて笑いながら語る兵隊どもの腐った性格に、捕獲した敵兵の虐待に興じる男どもに、ただただ虫唾が走りました。

アメリカの内部事情についても知ることができるのでこの映画はブッシュ再選が決まった今でもそして今後もまだまだ観る価値があると思います。

上で語ったやつもそうですが、貧困に飢えた町で、廃屋が連なる風景をバックに「この現状を見ろよ、ここも戦場だよ!」と語る若者の姿もすごく印象に残ってます。そうした貧民は生計を立てるために軍隊に行き、イラクの貧民を殺す。富裕層は決定を下し後は座って見てるだけ。

腐ってるよなあ世の中。