City of God

シティ・オブ・ゴッド DTSスペシャルエディション (初回限定2枚組) [DVD]
たまたまネットでその名を耳にして、かなり面白そうだったので観ました。
ブラジル映画
大傑作。面白い。今まで観てきたクライムムービーの中でも五本の指に入る映画。


ブラジルのサンバの疾走するリズムから始まる冒頭でまず惹きつけられる。
ブラジルのスラム街、「シティ・オブ・ゴッド」での物語。
現代からその物語はスタートし、すぐさま60年代へと舞台は変わる。
そして70年代・80年代と時が移り変わる中での「シティ・オブ・ゴッド」の変遷、そして主人公とその周りの人々との関係や出来事でストーリーは展開し、そして冒頭のシーンへと戻ってくるというストーリーの組み立て方。その組み立て方と、ポンポン話が進んでいくアップテンポな展開、そしてなんと言ってもカメラワークがとてもとてもスタイリッシュで。


この映画を見ていて真っ先に思い浮かんだのがガイ・リッチーの作品でした。
スピーディーな展開といい、たくさんの登場人物が出てきていろんな話が飛び出すけど最期には一つに繋がるというか、収斂されていく形式が似てるんですよ。
この映画の方がずっとずっと血なまぐさいんですけど、それはもうブラジルという国の持つ陽気な、サンバの雰囲気がそういった負の印象を打ち消していて。
たくさんの人が死んでいる割には終わってみるとやけにカラっとしてすっきりした感じを受けます。

疾走感に溢れる描写でありながら緻密に計算されたストーリー。Cool!と思わず快哉をあげたくなる作品で、もうここまでで10点満点中9点は与えられるくらいに面白いんですがただ単にそれだけに終始するのでなく、まだまだ小さな子供が、窃盗をし、ハッパを吸い、ギャングに憧れ、銃を持ち、その銃で人を殺すこともあるというスラムの日常をありのままに表現したというところでもポイントは高いです。こんな世界も現実には存在してるんだと、考えさせられるものもあったり。
久々に自分の中で満点を出せる映画と出会いました。


「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルス」とか「スナッチ」とか「アモーレス・ぺロス」とか好きな人は必見。


これ、多分「ロック・ストック〜」のように何回も何回も観る映画になるんだろうなぁ。だってもう既にもう一度観たいもん。