ばとまん

バットマン ビギンズ [DVD]

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ダークナイト 特別版 [DVD]

ダークナイト 特別版 [DVD]


バットマンシリーズを観ましたよ。
今になって知ったんですが、監督がクリストファー・ノーランなんすね。
「Mement」とか撮ってた。
「ビギンズ」はまぁまぁ。
ダークナイト」が傑作すぎる。


ヒース・レジャーの怪演にヤラれました。
実はダークナイトはこの1ヶ月で3回観返してます。
先週「バットマンビギンズ」を借りて観て、その話の流れを掴んだ上で再度「ダークナイト」へ。
一連の流れを観ると、この「ダークナイト」を撮りたいのが本命で、その本命を際立たせるための話の伏線を作るうえで「バットマン・ビギンズ」を作った、という風に感じます。
だから「ビギンズ」を観ておもんなかったなーという感想で「ダークナイト」を観ていない貴方。
そう、そこの貴方。
ダークナイト」はビギンズの倍以上面白いはずなので絶対観るべき。


絶対悪としてのジョーカー。
バットマンの苦悩。


ヒーローもんのアメコミをここまでシリアスに深い話に描き上げる監督の手腕に脱帽です。
中身が濃い。超濃い。
尺も長いけど、ぜんぜん飽きない。
アクションとしても一級品だし。

てかホント、ジョーカーの役柄がすげぇんです。
僕が一番何がすごいかと思ったところは顔の傷の話をする場面がいくつか出てくるんですが、その話が全部違うんです。
そこが、この映画のジョーカーというものを一番表しているシーンでしょう。
ジョーカーの奇抜なメイクをする原因でもあるであろう顔の傷の話を聞くことで、普通は、彼の今の狂気じみた行動に駆り立てるその衝動の奥にはどんな悲しい背景・経緯があったか、を理解して悪人になるにはそれなりの理由があったんだって胸を撫で下ろすことができる。
人間、理解可能な現象は安心できるという妙な感覚を持ってますんで。
それが、ジョーカーが語る物語が全部違うということで、そんな理解できる背景・経緯が何もないという、共有できる情報が何もないという愕然とした事実を突きつけられてしまうんです。
だからこそ震えるんです。ジョーカーの存在に。
市民もマフィアもバットマンも。そして観客も。


ヒース・レジャーは若くして逝きましたが。
この映画での演技が元で、と言われていますが。
確かにこの鬼気迫る演技を観てしまうと納得してしまいます。


僕が選ぶAll Time Bestな映画の一つとなりました。