Arctic Monkeys / Whatever People Say I am, That's What I'm Not...

いや、うん、かっこええわ。
どっちかっつうと、こんなハイプな匂いのするバンドは敬遠しがちなんですが、僕の性格では。
実際、「I Bet That You…」とかシングルで騒がれてた頃は「また何か言われてるバンド出て来たなぁ」なんて鼻で笑いながら試聴機の前をほぼ素通りだったんですが。
いや、うん、かっこええわ。
U.K.の悪ガキロケンローですな。
まずボーカルがもう生意気なこと生意気なこと。いや、歌い方だけで勝手に判断してるだけですが。
若さに満ち溢れ、生意気で恐いもの知らずで調子に乗ってその、どこに根拠を持つのかわからない自信を胸に、俺たちは何でも恐くねぇってな思いで何も考えず突き進めて、めいっぱい、めいっぱい輝ける瞬間。
スーパーマリオでいうとスターを身にまとった無敵状態と化す時って若い頃に、否、若いからこそそんな状態になる時って誰しも絶対あるかと思うんですが、そんな状態の時の雰囲気を詰め込んだ一枚だと思う。
どの曲もホントにこれでどうだ!てな自信が滲み出てくる曲ばかりで、何つうか飲み込まれますね。楽曲の完成度とか、展開の妙とか、うんぬんかんぬん言う前に何よりもグゥっと惹きこまれるものがある、吸引力がある。
どの曲も勢いと自信に満ちてて、ホンットにかっこよいです。
確かにオアシスの1stとか連想させてくれます。
いや、曲が似てるわけじゃないんだけど。
1stの頭でまず「I'm a Rock'n'Roll Star〜♪」なんて歌ってたオアシスのその不遜な態度と姿が被ります、このアークティック・マンキーズは。
ま、上でうんぬんかんぬん言う前に、とか言いましたが実際うんぬんかんぬん言ってみたとしても、攻撃的でソリッドでアップテンポで、かつ展開が面白くて捨て曲もないっす。素晴らしい。
こりゃ、騒がれるのもうなづけますわ。
間違いなく、現時点でロックなアルバムとしては2006年最高の一枚。ストロークスも良かったけどこの北極猿のアルバムに軍配上がりますよ。Mp3で手に入れたものの、アルバムちゃんと買っとこうかなぁ。